塾講師になって、しばらくしてから立ちはだかる壁。
「生徒と仲良くなる」っていうのは、なかなか難しいもの。時には「えー」みたいな顔をされたり、若干無視されたり。思い描いていた「楽しい塾講師ライフ」的なものとは違う、「リアル」を見せつけられた気分になります。
わたしも、塾に入社してからはそういう現実に直面しました。かなり悩みましたねえ…。
生徒と仲良くなるべく、上司の仕事ぶりを観察して改善を重ねました。アドバイスももらいました。
その結果、生徒との距離感はかなりいい感じになりました!今になって思うことは…
ということです。
生徒たちも人間。技術を駆使すれば自動で距離が縮まる…というわけじゃありません。
この記事では、生徒との距離を縮めるための3つの考え方をまとめます。実際、わたしが役立ててきたものです。
生徒と仲良くなろうと焦ると、陥りがちなワナもあります。まずはそこから。
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雑談は逆効果!授業に集中しない癖が付き、最初より悪い状態に。
…と思いますよね。私もそう思ってました。でも、これは大きなワナ。生徒と仲良くなるどころか、完全に逆効果になるんです。
授業と関係ないことばっかり話してると、やがて生徒は授業に集中しなくなります。勉強に来てんのか、ダベりに来てんのか分かんない感じになるんですね。
そうなったら、あとは転がり落ちるだけ。
授業に集中せず、雑談ばっかり
→「この先生が相手なら、ダラけてもいいやー!」
→マジメに勉強しなくなり、成績は落ちる一方
→「…この先生の言うこと聞いても、あんま意味なくね?」
→完全にナメられる
という、負の連鎖が完成してしまうのであります。生徒と仲良くなるどころか、完全にナメられておしまいです。
誰も「会話するな」とは言ってないんですよ!雑談以外のことでコミュニケーションを取って、生徒との絆を深めていきましょう。
じゃあ、どんなことを会話するのかというと…それが次のお話。
方法1:生徒とは、授業内容についてたくさん会話しよう!
雑談はあまり良くないですが、授業内容についてはしっかり会話しましょう!そのとき学んでいる単元の要注意ポイントで、質問を投げかけるのはいい方法です。例えば
- interestingとinterested、どう使い分けるんだっけ?
- 今、学校はこの範囲まで進んでる?
- mustって、2語に置き換えると何だっけ?
…といった具合に。
質問したら、しっかり生徒の答えを聞きましょう。それに応じて、また質問。これを繰り返して会話を進めていけば、コミュニケーションの道が開通します。
2:自信を持って、生徒をリードしてあげる。オドオドしない
新人講師だったころ、わたしは
といつも考えていました。もちろん、それは表に出てしまってました。いつもオドオド。生徒の側も、「この先生、大丈夫かな…?」みたいな顔を頻繁にしていました。
生徒との関係が、こんな状態で良くなるわけがなく。けっこう悩んでいました。
でも、あるとき思いました。
「成績を上げたい!でも上げる方法がわからない!」という子たちが、先生に教えてもらいたいから塾に来てるのに…そこで先生が頼りないんじゃ、生徒は頼るところが無くなっちゃいますよ。
そう思ってからは、ちゃんと自信を持って授業ができるようにしました。
- 授業準備を綿密にやっとく
- 生徒の目を見て、じっくり語りかけるようにする
- あわてずに落ち着いて考え、行動する
…このへんを意識しだしてから、徐々に生徒の態度が変わり出しました。分からないところを質問してくれるようになり、指示も素直に聞くようになったんです。
反抗期真っ只中boysたちまでも、この取り組みで言うことを聞くようになりました。正直ビックリした…!
生徒たちはホントに賢いですねえ。頼れる大人かどうか、しっかり観察しています。もちろん虚勢を張ってもバレちゃいますが、自信は前面に出したほうがうまくいく…ということがわかりました。
3:生徒の最高の益を、いつも心の奥底から気にかける!
子どもたちはホントに、先生の本質をよく見てます。生徒のためを思って指導してるのか、それとも講師自身の実績づくりが第一なのか…時間をかけて、じっくり観察しています。
そして、「この先生、自分のことが一番なんだな…」と思われたら最後。そこから距離が縮まることはありません。
「生徒の益を第一にする」という思いは、講師の表面にしっかり現れてきます。
- 目を見ながら、真剣に伝えようとする
- 生徒に嫌われることを恐れず、叱るべきとこで叱る
- 一人ひとりの弱点に応じて、教え方を変える
こういった部分で真剣さを感じ取ると、子どもたちの心も動きます。私も経験しましたが、ホントに面白いように変わっていくんです。
もちろん、「生徒が第一だから、時間外労働で給料が出なくても許される」とかは微塵も思ってません。でも、生徒と向き合ってる授業時間中・勤務時間中にはいつも生徒のことを第一に考えましょう。
キレイごとでも何でもなく、塾で仕事するためには不可欠な要素だと思います。
まとめ:生徒と仲良くなる=生徒との信頼関係を築くこと。友達関係じゃない。
生徒と仲良くなるためには
- 授業内容のことで、会話をたくさんする
- 自信を持ってリードする
- 生徒の益を、心から第一に思う
という3つが大事。ホントに大事。
「生徒と仲良くなる」っていうのは、生徒の友達になることではないと思っています。生徒に信頼してもらえる「頼れる先生」になること。しっかりした信頼関係を築くこと。
これが本当に「生徒と仲良くなる」ってことなんだと思います。
この記事でまとめた3つのポイントは、勤務時間内でほぼ完結することなんです。実際、私も家ではほぼ仕事の用事はしていません。
どうせ同じ勤務時間・同じ給料なら…内容が充実してて、生徒に信頼される方がいいですよねえ。よかったら、ぜひトライしてみてください。
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