こんにちは、Jinzo(Jinzo_studio)です。この「うだつ」、徳島県・脇町(現在の美馬市)と縁深いものです。
この記事では、徳島出身のぼくが「うだつが上がらない」という言葉の意味・使い方・語源についてご紹介したいと思います。
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「うだつが上がらない」の意味・使い方
まずは、「うだつが上がらない」を辞書で引くところから。
うだつが上がらないとは、いつまで経っても出世しない、生活が向上しないことのたとえ。また、身分がぱっとしない、幸せになれないことのたとえ。
―「故事ことわざ辞典」より引用
となっています。
この辞典には、「うだつが上がらない」の用例も載っています。それがこちら。
【用例】「いつまでもうだつが上がらない男と一緒にいては良くない」
「商売をやってても成果がなかなか上がらない」「仕事を頑張ってるのに出世しない」といったときに使われることが多いですね。
「うだつ」の由来となっているのは、徳島の防火設備
謎の物体「うだつ」。諸説あるようですが、一番有力なのは町屋の屋根に取り付けられたこの部分。
(googleストリートビューより引用)
昔の町屋はひしめき合って建っていたので、火事になると燃え広がって大ごとになってしまいました。
火が燃え広がるのを防ぐため、この「うだつ」という仕切りを立てるようになりました。
江戸時代も中期になってくると、この「うだつ」は火事予防ではなく、家の装飾として建てられるようになってきました。
特に商売人は「ウチの商売はウハウハやで!!!」というところをアピールするために、競い合って豪華なうだつを建てるようになったんです。
うだつを建てるのは、けっこうな出費でした。ですから、うだつのある家=経済的にウマくいっている家 という常識が根付いていきました。
そこから
「うだつが上がらない」=経済的にうまくいかない、パッとしない
という意味に転じていったんです。
「うだつ」、今はほとんど「上がってない」
昔の町屋自体があまり残っていないので、全国的にも珍しい「うだつ」。今では岐阜県美濃市・徳島県美馬市あたりで見ることができます。
こちらが、岐阜県美濃市のうだつ。
(googleストリートビューより引用)
「うだつの上がる町並み」と名前をつけて、観光名所になっています。
で、こちらが徳島県・美馬市の「うだつ」。
徳島県美馬市は「うだつの町並み」を観光資源としてかなり重要視していて、この町並み周辺をけっこう力を入れて開発しています。
(googleストリートビューより引用)
ぼくも見に行きましたが、昔の街並みが再現されていてキレイでしたよ!
「うだつが上がらない」の意味・使い方・由来まとめ
- 意味:いつまで経っても出世しない、生活が向上しない。身分がぱっとしない、幸せになれない。
- 使い方:「いつまでもうだつが上がらない男と一緒にいては良くない」…!
- 由来:徳島県・美馬市に江戸時代からある「うだつ」=防火壁
徳島県民としては、全国区で使われる慣用句の由来が徳島にあるっていうのはうれしいですね。
ほな、また…
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